腰痛 U 

急性腰痛の治療は!!


◎  筋肉の損傷が原因のとき!!  ◎

@ まず、いちばん楽な姿勢で安静に!

   横になれる場所が近くにあれば、横になりましょう。エビのように丸くなって寝ると痛みがやわらぎます。

  A 痛みが治るまでは家で安静に(急性期)

  ぎっくり腰の原因で一番多いものが腰の捻挫です。腰を冷やすことで、炎症などを抑え腰痛を鎮めます。入浴やマッサージは逆効果になるので避けましょう。
 
B 痛みが治まってきたら

  4〜5日たつと痛みが治まってきますが、念のため病院で診察を受けましょう。徐々にからだを動かし、硬くなった筋肉をほぐしましょう。急性期とは逆に、入浴も回復には効果があります。


◎  症状によっては、病院での治療が必要になります。  ◎

  痛みが強いときは、痛みを和らげる治療を行ないます。


  ○ 薬による治療 ○ 

飲み薬 


 痛み止めとして非ステロイド性抗炎症薬を使用したり、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤を使用して痛みを和らげます。

神経ブロック療法 

局所麻酔を直接痛みを伝える神経に注射することにより、神経を麻痺させて痛みを感じないようにします。

貼り薬 

冷感タイプの湿布剤や、非ステロイド抗炎症薬の入ったハップ剤が使われます。


○  装具による治療  ○


腰をコルセットで固定したり、コルセットの代わりに帯、さらし、太めのベルトなどを利用して腰を固定します。腹筋や背中の筋肉を助け、背骨にかかる負担を少なくして痛みを和らげます。



◎ 家庭で行なう腰痛体操  ◎


 人類は2足歩行をするので、腰に大きな負担がかかります。このため腰痛は誰でもが経験する普通の障害です。腰痛体操は体の柔軟性を増し、腰の周りの筋肉を鍛えることで、いわば自前のコルセットを作り、腰痛の予防を行なうものです。


腰痛体操の基本は・・・ 

 ● 心身ともにリラックスし、体が温かい状態で行なう。
 ● 急性の腰痛があるときには行なわない。
 ● 年齢や体の状態にあわせて無理をしない。
 ● 根気よく長く続ける

無理をして腰痛になっては、まったく意味がありません。


 暖かいところで柔軟体操からはじめましょう。

 @全身のストレッチング
   手足を伸ばし、心身ともリラックスしましょう。
 A腰・背中の筋肉のストレッチング
膝をゆっくり抱えて、20数えましょう。
 Bお尻の筋肉のストレッチング
片膝をゆっくり抱えて、20数えましょう。これを交互に行ないます。
 C腰・背中の筋肉を鍛える
お腹に座布団などのクッションを入れ上半身をそらせ10数えましょう。
 Dお尻の筋肉を鍛える
下腹部に座布団などを入れ、下肢を上げて10数えましょう。
 E腹筋を鍛える
膝を立てた位置から、徐々に足をしっかり伸ばし、持ち上げた状態で10数えましょう。


  ◆ @、A、Bのストレッチ体操は@→A→@→B→@の順序で3回繰り返します。
  ◆ C、D、Eの筋肉を鍛える運動は、最初はそれぞれ5回ずつ1セット行ない、朝、夕行ないます。
  ◆ 慣れてきたら10回ずつ、3セットぐらいまで少しずつ増やしていきます。
  ◆ 痛くなるようではやり過ぎです。



提供:「きょうの健康」