◇  8020運動  ◇ 

80歳になっても20本以上の歯を維持しましょう。

成人では“親知らず”を除くと28本の歯があります。このうち、20本以上の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛みくだくことができます。高齢になってもおいしく食べられるように自分の歯をできるだけ保つようにしましょう。


 虫  歯 

口の中に残った食物中の「糖分」「細菌」が分解すると酸が発生し、普段は中性の口の中が酸性に傾きます。酸性に傾くことで「歯」の成分であるハイドロキシアパタイト(石灰化したリン酸カルシウム)が分解されてカルシウムが溶け出すため、虫歯になります。
虫歯が発生する原因には歯質、細菌、糖分の3要素の他に、食後は口の中が酸性に傾くことから、飲食回数が多いことも関係します。こまめに歯磨を行なう、間食を避けるなどの生活習慣を身に付けましょう。また、唾液には虫歯の進行を防ぐ作用がありますが、睡眠中は分泌量が減るため、就寝前の歯磨きは特に時間をかけて丁寧に行ないましょう。


☆ 唾液の働き ☆ 

唾液には食べ物を消化したり、口の中の乾燥を防ぐ作用以外に虫歯の進行を抑える作用があります。

● 抗菌作用・・・細菌の発育を妨げる
● 洗浄作用・・・食べカスを洗い流す
● 緩衝作用・・・酸性に傾いた口の中を元の状態へ戻す
● 再石灰化作用・・・唾液中のフッ素の作用により歯へのカルシウムの取り込みを促進する


 ◆入れ歯の手入れ◆ 

65歳以上の人の80%以上が入れ歯を作っていると言われています。ぴったり合った入れ歯であっても半年〜1年に1度は定期的なチェックを受けましょう。日常のお手入れとしては、毎食後取り外して入れ歯専用ブラシで磨いた後、洗浄剤につけましょう。また、入れ歯だけでなく歯ぐきや舌もブラッシングしましょう。


◇ 入 れ 歯 安 定 剤 ◇

『噛むたびにずれて痛い』、『噛めない』、『すぐに外れる』はいればの三大不満と言われています。入れ歯安定剤を使用することで、不具合を改善することは可能ですが、一時的なものです。歯科医院にて、入れ歯を調整してもらうこと、また、自分にあった入れ歯安定剤を相談することも大切です。

クッションタイプ

安定剤が、入れ歯と歯ぐきのすき間をうめ、入れ歯を安定させます。すき間に食べ物が入ったり、大きながたつきを感じる方に。

クリーム(のり)タイプ
    
 安定剤が、口中の水分や唾液で粘着性を増し、入れ歯を安定させます。入れ歯にゆるみや、少しのがたつきを感じる方に。

シートタイプ・粉末タイプはどちらのタイプも、クリームタイプと同様に唾液で粘着性を増し、入れ歯を安定させます。
粉末タイプはふりかけるだけなので、初めて使う方に良いでしょう。


歯ブラシは柄がまっすぐで植毛部が小さめのもの選び、柄の端のほうを鉛筆を持つようにして軽く持つ。

ポイント1 
 ◆歯と歯肉の境目に毛先を当てる。
プラークのつきやすい歯と歯肉の境目に、歯ブラシの毛先を約45度の角度で当てるとよい。  

ポイント2    ◆ 歯ブラシを小刻みに動かす。
     毛先を振動させるつもりで、横に小刻みに歯ブラシを動かす。

ポイント3   ◆ 軽い力で磨く。
         痛くなく、気持ちのよい程度の力で優しく磨く。

ポイント4   ◆毎食後に10分間磨く。
        1か所につき20回くらい、歯の表、裏を1本ずつ磨いていく。長く磨けば、マッサージ効果も高まる。