『  花 粉 症  』


アレルギー疾患の一つ
です。
花粉が体内に入ることでアレルギー反応が起こり、「くしゃみ、鼻水、鼻詰まり」や、「目のかゆみ、涙目」など、主に鼻や目の症状が起こります。このように、異物を排除しようとする「免疫」の働きが、体に都合の悪い症状を起こすことを「アレルギー」といいます。


◇ 花粉症が起こる仕組み ◇ 

花粉(抗原)が体内に入ると、花粉を攻撃するための抗体がつくられれる。やがて抗体が肥満細胞の表面に結合する。その後、花粉(抗原)と抗体が結合し、
抗原抗体反応(アレルギー反応)
が起こる。すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンA2など科学伝達物質が放出される。これらが、粘膜の血管や分泌線(鼻腺や涙腺)、神経を刺激して症状が起こる。


◇花粉の飛散時期と使用薬 ◇

スギとヒノキ花粉の飛散時期(全国平均)。花粉の種類や飛ぶ時期は、地域や年によってかなり異なるが、スギとヒノキでは、飛散のピーク時期に1ヶ月ぐらいの差がある。

 飛散期に使用される薬は、抗ヒスタミン薬が中心で、症状によってステロイドの点鼻薬や抗ロイコトリエン薬を組み合わせて使う。副作用の強いステロイドの内服薬や血管収縮薬は、花粉の最盛期に短期間だけ用いられる。


分類くしゃみ鼻水目のかゆみ鼻詰まり特徴
第1世代抗ヒスタミン薬    眠気・口の渇き
第2世代抗ヒスタミン薬    眠気が少ない
抗ロイコトリエン薬    効果が安定するまで1〜2週間
化学伝達物質遊離抑制薬    症状が軽い場合に使用される
ステロイド薬    炎症を抑える


 軽度中程度重症最重症
くしゃみ発作(1日平均)1〜5回6〜10回11〜20回21回以上
はなをかんだ回数(1日平均)1〜5回6〜10回11〜20回21回以上
鼻詰まり口呼吸はないときどき口呼吸かなり口呼吸完全に詰まっている
日常生活(仕事・勉学・家事・睡眠・外出など)あまり差し支えない軽症と重症の中間手がつかないほど苦しいまったくできない


花粉症の症状は、くしゃみ発作やはなをかむ回数、鼻詰まりの程度などから、「軽症、中程症、重症、再重症」の4つに分けられます。また、くしゃみ、鼻水が中心のタイプと鼻詰まりが中心のタイプがあります。


 ☆ セルフケア ☆ 


髪型・帽子 ⇒ 長い髪は束ねる!
      つばの広い帽子を!
マスク ⇒ 顔にフィットするものがBEST!
・すき間ができないように!
・ガーゼマスクに湿らせたガーゼをはさむことで効果up!
眼鏡 ⇒  ゴーグルは特に有効!
洋服 ⇒  けばだった素材ではなく、表面がサ>ラサラしたもので、長めの上着を!


●帰宅時・・・
@家に入る前に衣服や髪から花粉をブラシなどで落とす。
A上着は玄関で脱いで、リビングや寝室に花粉を持ち込ませないようにする。
B目や鼻を洗浄する。洗顔・手洗い・うがい・鼻をかむ。
●家では・・・
・掃除を励行する。水ぶきもこまめに。
・干した布団・洗濯物は、はたいてから取り込む。花粉が多い日は洗濯物は家の中に干すか衣類乾燥機を使用する。
●日常生活の注意!!
・タバコやアルコールは控える。
・寝不足や過労を避ける。


〜 Q & A 〜  

Q, 仕事で車を運転している場合、どのように症状をコントロールすればよいですか?
A, 一般に、自動車の運転などを行う場合、眠気の出やすい第一世代抗ヒスタミン薬の使用は避けるべきです。薬を服用する場合は、医師と相談のうえ、眠気の出ないタイプの花粉症治療薬や、眠気の出にくい第2世代抗ヒスタミン薬をなるべく選択するべきでしょう。